建物の配置について

後期の大学での非常勤の授業が始まった。例年通り集合住宅の課題なのだが、今年の面白いところは、大きな敷地を3人に与え、敷地割りから学生に任せるということ。
先週第一回の課題チェックをおこない、来週が2回目となる。次回は、以前ブログにもアップした、隣の窓問題をネタに、学生にこんなことを話してみたい。
「先週から一週間たち、僕なりに敷地割りを皆さんにお任せしている意味を考えてみました。先週も少しお話しましたけど、敷地割りをする時には、建物の配置を考えないと、意味ある物になりません。是非とも、一緒に考えてほしいと思います。
 建物の配置で考えなければならないことは色々とあると思うのですが、一つ大切にして欲しいのは、廻りに対するモラルの問題です。
卑近な例とはなってしまうのですが、今僕のマンションの隣に建物が建てられています。とても近くに作られたその建物には、僕の部屋を見下ろすような位置に窓が設けられて、とても困っています。今どうにかしてくれと、御願いしている最中なのですが。。
配置計画の際に、どうして近隣の状況を読み取らなければならないかを、こんな身近な例からも、考えて欲しいと思います。先ほどの窓の問題も、作る前に廻りの建物の窓の位置を調べておけばこんなことはおきなかったでしょう。
今回の敷地の廻りには、小さな住宅もありますし、幼稚園もある。そんな既存環境に対して、ぎりぎりに建物をたてたり、お互いに居心地の悪い、配置にしては、やはり今まで住んでいる人に、皆さんの計画は嫌われてしまうんです。例えば、ちょっとした緑地を廻りの環境に対して作るだけで、既存の環境がよりよくなるかもしれません。廻りに喜んでもらえるようなサービス精神みたいなものをもつことが、きっと町をよくしていくのだと思います。
もちろん、配置計画には、新しい建物内の環境をいかによくするかという内向きのコンセプトも必要です。しかし、同時に外への目線もわすれないようにしてほしいと思います。」