vol.43 バルコニー

前野町の3階建て狭小住宅のバルコニー

前野町の3階建て狭小住宅が先日竣工しました。2階のバルコニーが特徴的な家です。このバルコニーは角地方向に開かれた位置にあります。

板塀で高さ1.1mまで覆われその上床から2.2mぐらいまでを簾で覆うことができるようになっており、開放度をコントロールできるようにしています。

切妻の高い軒天井がかかるおおらかな空間であることが特徴で、角度の違いにより屋根面を構成する構造部材の扱いが柱と梁に分かれ、棟を分けてその扱いが違うことをそのまま意匠として表現しています。

この家では様々なご希望がありましたが、振り返って考えれば開放的な空間でありながらプレイバシーが保たれる閉鎖性を兼ね持ったバルコニーを作りたいということが大きなご希望であり、そのことに気づいた時に一気に設計が進みました。

現在工事中、設計中の建物でもバルコニーは大事な空間となっています。

代々木の二階建て二世帯住宅のバルコニー

工事が始まったばかりの代々木の二階建て二世帯住宅も、大事なご要望として出てきたのがバルコニーでした。参考事例として見せられた写真は居間と連続したアウトドアリビングで、リビングの天井が大きく外に張り出すように軒天井が作られていました。

ご要望に従い軒天井を大きく張り出して実施設計を終えましたが、最終模型を作ると、バルコニーがかなり閉鎖的であることに気がつき、軒天井は全て外し、オーニングの開閉で日よけや雨天時の対応をすることにしました。

上連雀の二階建て小住宅のバルコニー

実施設計が終わったばかりの上連雀の二階建て小住宅は、設計を進めるうちにバルコニーが大事な要素となりました。この家では棟の位置を操作することによりキッチンからダイニングに向かって徐々に天井が高くなる空間を作っていますが、天井が一番高い空間にバルコニーがあります。このバルコニーは一旦壁と屋根で覆い、開口部を開けるという作り方でインテリアの雰囲気を合わせ持つ空間として作りたいと考えています。

千駄木の三階建て狭小住宅のバルコニー

もうすぐ実施設計が終わる千駄木の三階建て狭小住宅では一番開放的な3階にバルコニーがあります。2階のリビングとバルコニーの跳ね出しの大きさは、耐震等級3が確保できる限界値を構造事務所に検討をしてもらい決定しました。3階のバルコニーの壁は半透明のエキスパンドメタルで覆い、天空率で可能な範囲でバルコニーを広くしました。

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