vol.30 土間
靴の履き替えや、荷物の受け取り、簡単な立ち話等といった機能だけで考えれば、玄関は2畳もあれば十分なのですが、少し大きめの土間空間として、+αのことができるスペースとすることがあります。
公園前の家では、公園に集まるご近所の方が気軽に立ち寄れるスペースとして大きな玄関を計画しました。開放的な家づくりを望まれていたお施主さんに対して、公園に集う近隣の知り合いとの、少し踏み込んだコミュニケーションのきっかけを作る家づくりを考えました。
子供室の引き戸を開け放つと土間と子供室は一体の空間となります。小学生のお嬢さん達はこのスペースをジムに見立て、新体操の練習や縄跳び、トランポリンとすき間時間にトレーニングをしているそうです
1階の洗面室も引き戸を開けると土間に対して一体の空間となります。
ちなみにご主人は靴箱の上の白壁をスクリーンに観立て、映画鑑賞会や撮影したビデオ上映などで愉しめないかという構想を、持ってらっしゃるようです。
成田の二世帯住宅では、平家と二階建てで作られた2棟を結びつけるスペースとして土間空間を考えました。南北の気持ちが良い庭の間を行き来するスペースともなっています。
土間空間は親世帯の玄関でもあり、子世帯の裏玄関でもあります。右手扉奥が親世帯。左手扉奥が子世帯です。
東・佐藤邸では、1階のかなりの部分が土間空間となっています。お店が多い場所の建物なので、将来的に自分達で何かができるスペースを余力として残しておきたいというご要望をお聞きした結果です。現在は、アート作品を集めるのがご趣味のご夫婦のちょっとしたギャラリーとなっています。