vol.21 建具1
内部建具は、既製品を使うことはあまりなく、建具屋さんに作ってもらいます。他の造作材と組み合わせて一体のものに見せたり、枠まわりの工夫で、開いた時の建具の存在感を消したり、建具まわりの工夫でインテリアは変わってきます。また上手く使うこともできるのかもしれないのですが、住宅建材として作られている既製品は独自のデザインがされているため、統一したインテリアを作る時の邪魔になることが多いからです。
1階右手の扉は3枚の引き戸を一番奥にまで送り込んだ状態。出入りというよりスペースを繋いだり閉じたりする道具として考えています。2階の折戸は全開放ができます。また少し大きめに作り吹き抜けを彩るアクセントとも考えてました。奥の1階が洗面室なのですが、次の写真は洗面室から土間を見たところ。
二枚の扉が壁の内側に引き込まれています。この家では建具の開け閉めで、空間の大きさが変わっていきます。
二つの子供室の間を家具と引き違いの建具だけで区切りました。壁を使っていないので、フレキシブルな使い方ができます。この建具は上吊り金物を使っています。床のレールが必要ないので最近はよく使うようになりました。
子供室机前の小窓。壁の中に引き込むと吹き抜けを介して外が見えます。
三階建て住宅の登りきった終着点は、今のところ家族4人でお休みになる寝室。吹き抜け越しに中庭が見えるスペースなのですが、壁を作るように引き戸を閉じて隠すこともできます。
こちらも同じように引き戸で閉じることができる寝室スペース。こちらには何度かお伺いしているのですが、いつも引き戸は開けているようです。引き戸は右手の家具の中に収納されます。