オゾンの住宅コンペ

世田谷区赤堤の間口が狭い敷地での計画。
以下は設計趣旨です。

構造があらわしになり、素材感がある空間を作るために、建蔽率60%に収まる、木造2階建ての計画とすることにしました。
(建蔽率60〜70%も計画可能ですが、準耐火建築物とする必要があります。)

隣地境界線に対して必要な離隔距離をとり、建蔽率目一杯の長方形の平面としました。
長方形を東西の二つに割り、東側の1階に個室を設け、環境の良い2階をLDK としました。西側は玄関ホールとホールとホビールームとしました。
ホビールームの床レベルを高くすることで、玄関ホールとリビングが繋がり、ホビールームとリビングが繋がります。
スキップフロアで一体となった空間の上を、音を乱反射させるような折れ曲がった屋根と天井が覆います。

実面積はそれほど大きくはありませんが、視覚的に様々なところが繋がって見えることにより、空間体験としての広さを感じ取れる家づくりを目指しました。また、この作り方はヒアリングの時に話に出た「公園前の家」の作り方を発展させたものです。

リビングデザインセンターオゾンの3人の建築家によるコンペに参加したのですが、残念ながら先週末に落選がわかりました。
建て主との面談時に建主が関心を持った「公園前の家」の方向性に決め打ちをしすぎたのが敗因です。もっといろんな可能性を探るべきでした。

著者情報

角倉 剛
角倉 剛
私にとってのデザイン(設計)は問題解決です。どのような解き方をするかに設計の力点を置いているため、スタイル(モダン和風とか北欧風とか)にはこだわりません。
お住まいになる方の好みとか、建てられる場所の環境に相応しいものを作りたいと思っています。住宅は住まわれる方にとって、好きな洋服の延長のようなものであってほしいと考えています。 詳しいプロフィールはこちら