中庭を囲んだ平屋の計画
大らかな親しみやすい空間
小規模で、家庭的な環境を提供するのが、本施設の目的である。意匠計画においても、その方針に合わせた、計画をおこなった。平屋の中に、大らかな親しみやすい空間を作り出すするために、天井は、野地板である杉3層パネルと、それを支える垂木をあらわしとしている。三角に折り上げられた、空間の豊かさを損なうことを避けるため、小屋梁の上に束立てする、和語屋組以外の構法を、構造事務所と検討をおこなった。
結果として、12φの細い丸鋼を桁の間に1820ピッチで掛け渡し、桁の開き止めとすることとした。開き止めは、最終的な建物全体の仕上げが完了するまで、安定しないことが考えられたため、ボルト止めにより、調整がおこなえるものとし、施工時において、定期的に、その変形を計測している。屋根面においては、内部の熱環境を保持するため、その断面構成を慎重に検討し、通常の通気構法より、性能が高い性能を、薄い屋根の中に実現している。