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三鷹の家 中央線と玉川上水

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計画地東京都三鷹市上連雀
期間2020.11~2021.7(設計) 2022.4~2022.10(工事)
敷地面積102.66㎡
建築面積41.81㎡
延床面積75.40㎡
規模・構造木造2階建て
設計・監理角倉剛建築設計事務所
長坂設計工舎
施工江中建設
外部仕上げ屋根/ガルバリウム鋼板一文字葺き
外壁/ガルバリウム鋼板一文字葺き
内部仕上げ床/フローリング
壁/EP塗装
天井/EP塗装
その他写真撮影 吉田誠

街並みの造られ方と、木造架構の造り方を結びつける

敷地は三鷹駅南側の住宅地の中にある。三鷹駅周辺の街並みの作り方に影響を与えているものが二つある。一つは東西方向に敷設されている中央線で、もう一つは東北東から西南西に流れる玉川上水。

三鷹駅周辺には、中央線に平行・直行(中央線軸と仮に呼ぶ)するように作られた道路と、玉川上水に平行・直行(玉川上水軸と仮に呼ぶ)するように作られた道路がある。

玉川上水北側は、玉川上水軸に平行・直行するように道路が造られている。玉川上水南側は中央線に直行するように南北の道路が造られている。それに交差する道路は中央線に平行なものもあるが、ところどころ、玉川上水軸の影響を受けた、東北東から西南西に抜ける道路となっている。

計画地の敷地形状は中央線軸と玉川上水軸をそのまま落とし込んだような、隅切りのある平行四辺形となっている。

南側に大きく庭を取ろうと考えると、玉川上水軸に合わせて建物を配置する方が有利である。しかし敷地周辺を観察するとほとんどの住宅が中央線軸に合わせて配置されていた。

周りとの調和を優先し、中央線軸に合わせて計画することにした。

まず中央線軸に合わせた、建蔽率一杯のボリュームを敷地に配置した。ご要望から、1階に二つの個室、2階にLDKとバルコニーという比較的オーソドックスな構成が定められた。

架構を表しとした木造2階建てとして、2階の気積を大きくして、リビング・ダイニングをおおらかな空間としたいと考えた。

建物配置は中央線軸と合わせるが、棟の方向を玉川上水軸に合わせることで、2階をおおらかであるだけでなく、動きを持った空間にすることを考えた。
北側の軒の高さが同じで、北側の屋根勾配が一定であれば、棟が南に傾く分、棟の高さが高くなっていく。ねじれた棟に沿って、天井の高さがバルコニーに向かって段々と高くなるリビング・ダイニングを作ることにした。

三鷹の家では、オーソドックスな構成をベースとしながらも、街並みの造られ方と木造架構の造り方を結びつけることに着目することで、インテリアを構築することを試みた。

南東の外観

南の軒が南東の角に設けられたバルコニーに向かって段々と高くなっている。外壁は白のガルバリウム鋼板平葺き。バルコニーの柱と梁は表しとしている。

 

2階キッチンから

傾いた道路に角度を合わせた棟が天井に見える。3.795mの棟の高さは、バルコニーに向かって徐々に高くなり一番高いところで4,224mとなる。左手シナ合板の家具の下の隙間越しに1階からの階段が少し見える。

2階リビングから

ワンルームとなったLDK空間。バルコニーもLDKの一部と感じられるように、LDKと同じく梁があらわしとなった軒天井がかかる。奥の床置きエアコンが入った家具の裏にはキッチンがある。その奥の白い壁の向こうは水まわり。水回りの上はロフトとなっており、ハシゴを使って上に上がる。

1階個室

1階個室の天井は梁と床合板があらわしとなっている。浴室洗面室の下で配管スペースが必要なところだけに天井を貼っている。左手扉の向こうはウォーキングクローゼット。右手扉の奥に2階への階段が見える。床は寄せ木で作られたパーケットフロアー。