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参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸

参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸 参宮橋の螺旋住戸 アトリウムがある住戸
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計画地東京都渋谷区代々木
期間2021.6~2022.9(設計) 2022.10~2023.7(工事)
敷地面積120.77㎡
建築面積84.72㎡
延床面積215.12㎡
規模・構造木造3階建て
設計・監理角倉剛建築設計事務所
長坂設計工舎
ソノベデザインオフィス
施工江中建設
外部仕上げ屋根/ガルバリウム鋼板竪平葺き
外壁/スーパー白州そとん壁W スチロコテ仕上げ
内部仕上げ床/フローリング、タイル
壁/フェザーフィール(プラネットジャパン)
天井/フェザーフィール(プラネットジャパン)
その他※参宮橋の螺旋住戸のみの床面積は106.98㎡
写真撮影 吉田誠

参宮橋の螺旋住戸

「坂道を住戸に取り込む」

一戸建ての住宅から二世帯住宅二棟への建て替え計画。既に先行して一棟(代々木の二世帯住宅PART1)は作られ、PART2の二世帯住宅が残りの敷地で計画された。参宮橋の螺旋住戸は、PART2の二世帯住宅の中の一住戸であり、設計者の家族の住まいである。

敷地は代々木公園から明治神宮に至る大きな緑地帯の西側の住宅地の中にある。この辺りは参宮橋と呼ばれる小さな街で、参宮橋商店会によると大小15の坂に囲まれており「坂の街 花の街」が商店会のキャッチフレーズとなっている。

敷地は角地にあり、前面道路も代々木公園方面からの上り坂となっている。この上り坂の流れをそのまま住戸に持ち込むことで、上下に視点場が変わる楽しさを持ち込めないかとの思い付きが設計の初手となった。

角地に併せて屈曲しながら登ってくる前面道路の流れを住戸の中で引き継ぎ、1階から3階まで外壁に沿って螺旋状に上っていく空間を作り、開口部を通じて周囲に開かれたものとすることが、角地の特性を生かした作り方であると考えた。この空間は上下に繋がる見通しの良いものとするために吹抜とした。そのため3階に上がるまでの外壁側が大きく床スラブから切り離され、風に対して抵抗できない不安定な状態となる。そのため構造的には外壁から皮一枚内側にあるボリュームを固め、そこから3本の梁を突っ張り棒のように出して外壁を支持する構成とした。

敷地形状に沿ってカーブする代々木公園方面から坂道を登った敷地の北端に住戸の入口はある。

玄関扉を開けると2階につながる緩やかな階段が現れる。その階段を登り切った先は大きな土間となっている。土間からは吹き抜けを通じて3階へ上がる階段とその先に見える3階の空間が見え、一体の空間として感じ取られる。

3階への階段を登り切ると南側から敷地に向かってくる道路に呼応するように作られた出窓がある。窓の前に建物がないので、遠くまで見通すことができる。

 

3階平面は、中央にコアとして設けたトイレの周りにLDKを配置した。トイレは天井に設けたトップライト下に水平ブレースを設けて平面剛性を高め、突っ張り棒状の梁を東側外壁に向かって出し、支えている。

トイレの外周部にまとわりつくようにテレビ台と書棚を設けている。この家具に間接照明を組み込み、意匠的にも3階の要として考えた。

階段先の出窓の西側にはソファがテレビ台に向かって配置される。ここからトイレを中心として時計回りにダイニング、キッチン、テラスと空間が展開していく。そしてテラスの先には新宿の高層ビルの眺めが広がる。

この住戸では、代々木公園方面から新宿方面への街の流れを、角地の屈曲をきっかけとした螺旋状のものとして構想し、住空間の作り方に持ち込むことを試みた。

アトリウムがある住戸

主な部屋を玄関、寝室、LDKの三つに絞ることができたので、それぞれの部屋を大らかに作ることにした。

玄関は広く天井高を高くしトップライトを設けて、明るい外部のような空間とすることを目指した。大学、大学院でアトリウム空間に興味を持ち研究対象としたのだが、屋外空間のような開放感や都市的なスケールが作り出す楽しさに関心を持っていた。ガラス張りのアトリウム空間とまではいかなったが、通常の玄関のスケールを超えた開放的な土間空間を作り、住戸にゆとりを与えたいと考えた。

寝室の中には洗面室と浴室を組み込み、ホテルの客室のような多機能な部屋とした。3階のほとんどをLDKとして、大きなキッチンを作った。

内なるリンカクとしての開口部

この二世帯住宅は容積率をほぼ使い切り、天空率や北側斜線の中で、ギリギリのボリュームを探る計画となった。そのボリュームの中で形のあり方を模索した。屋根の形状やプランとして許される範囲内での外型の変形の検討をおこなった。しかし大同小異であり魅力的なボリュームには辿り着かず、ここには解決策はないように思えた。

あるとき、二つの住戸に、街に近づくような出窓を作ることを試して見ようと思った。模型を作ってみると、今までとは小さな違いなのだが、魅力的な違いに見えた。それからは内側外側の視点から開口部の形状を見直す立面の検討をおこなうことにした。

「内なるリンカクとしての開口」は「銀行保険旅行センター」を建築文化1999年10月号に雑誌発表する時に大野秀敏氏が使った言葉である。当時、スタッフの一員としてこの作品を担当していた。建物を目一杯作るとすれば、敷地形状や法規制で制限され外形(=輪郭線)は自由にならない。ならば内側の輪郭線となる開口部に注目するのも手ではないか。外側が自由にならなくても、内側の開口部でデザインする方法がある、そんな話であった。

都市住宅において、その考えが有効であることを20年以上の歳月を経て、改めて確認した。

2階への階段

1階玄関扉を開けると2階に続く緩やかな階段がある。トップライトからの光が注ぎ込む。
上部に見えるのは外周部を支える木梁。燃えしろ設計としている。

 

2階への階段から土間を見る

正面に間接照明と床置きエアコンを組み込んだ下足箱。右奥に3階への階段が見える。

土間

上にはトップライト。左の窓はテラスが見える窓。

洗面室から寝室を通し土間を見る

洗面室と寝室は引き戸を開け放つと一体の空間となる。左の壁は青いタイルと青く着色された漆喰壁。

ハーフユニットの浴室

浴室はハーフユニットとして壁には青いモザイクタイルを貼っている。ガラスを通して洗面室が見える

鉄骨階段

3階への鉄骨階段のディテール

3階から玄関ホールを見る

3階から玄関ホールを見たところ。外周部を支える梁が2本見える。左の壁は薄いグレーで着色された漆喰壁。

キッチン

ダイニングとテラスの間にあるグレーのキッチン。

 

キッチン

キッチンはアイランドとL型の組み合わせで作られている。ぐるっと回れる回遊性があるキッチンとしている。

トップライト

3階の要となる位置にトップライトを設けている。

3階トイレ

3階トイレはトップライトがあるので明るい。水平構面を保つためにブレースを設けている。