Facility,Renovation

ナザレ園特養ホーム改修工事 茨城県那珂市 開放的なスペースで心地よいユニット型特養の福祉施設

特養の折り上げ天井があるラウンジ ナラ練り付け合板の天井 利用者のコミュケーションの場 区切られたスペースで心地良い空間 コミュニケーションが取れる明るい共同生活室 明るい特養の共同生活室 ロシアンバーチ合板の折り上げ天井 勾配天井で開放感 職員にも使いやすい施設 使い勝手の良い引き戸 特養の居室入り口の引き戸 利用者目線の使いやすい個室 ナザレ園特養ホーム改修工事 茨城県那珂市 開放的なスペースで心地よいユニット型特養の福祉施設 使い勝手の良い引き戸 ナザレ園特養ホーム改修工事 茨城県那珂市 開放的なスペースで心地よいユニット型特養の福祉施設 特養の居室の洗面とトイレ 特養の居室の洗面とトイレ 便利な多目的スペース 明るい入浴スペース
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計画地茨城県那珂市中里
期間2015.11~2016.2(設計) 2016.3~2016.9(施工)
敷地面積25,327.84㎡
建築面積7,571.96㎡
延床面積8,592.19㎡
規模・構造鉄筋コンクリート造1階建て
設計・監理健康設計+角倉剛建築設計事務所
アウス企画設計事務所
施工森島建設株式会社+野上建設株式会社
外部仕上げ既存のまま
内部仕上げ床/ビニルタイル、長尺シート
壁/ビニルクロス、塗装
天井/ビニルクロス、シナ合板、タモ突板合板
その他写真撮影 吉田誠

従来型からユニット型特養への改修

改修計画の内容

特別養護老人ホームナザレ園は、平成元年に最初の建物ができました。それから何度かの増築を重ねて今日に至ります。建設当初からしばらくは、従来型の運用を行なっていましたが、平成20年の増築(オリーブ棟)で初めて、ユニットケア型の運営が導入されました。続く平成21年のA棟東側の改修で新たなユニットが作られました。

今回の計画においては、A棟の残りの西側を中心とした改修が行われました。改修の主な目的は①ユニットケア18名を30名に増やし、地域密着型から広域型に転換すること、②一斉運営されていた当時につくられた大きな浴室を小分けにして、個別運営できるようにすること、③入居者が来所した家族と一緒に過ごしたり、イベントや職員の研修等、多目的に利用できるラウンジを新設すること、の3つです。

平面計画

中央廊下の東側の既存8名ユニットに2室追加設置し10名ユニットになるようにして、西側に10名ユニットを新設しました。5室並んでいた4人部屋の中央の部屋を共同生活室とすることにして、浴室であった場所にキッチンと職員の記録コーナーをつくりました。汚物処理室は既存のまま利用することとしました。既存の食堂・談話室を多目的利用のラウンジに充てることにしました。足りなくなった居室と食堂と浴室は、B・C棟を一部改修することで補いました。

 

共同生活室

この建物は中廊下型の平屋4棟が接続することでできていますが、いずれの棟も平面・断面共にゆとりを持って計画されています。今回主に改修が行われたA棟では、変形切妻型の形状を利用して、高窓が設けられ、細かいプラスチックルーバ越しに弱い光が中廊下に落ちるようになっていました。しかし断面形状とは関係なく部屋はみなフラットな天井として計画されていました。 新たに設けられた共同生活室では、屋根勾配に合わせて天井高を高く取り、大きな弧を描く天井がそのまま壁まで繋がるようにして、高窓からの光をなだらかに受け止めるようにしました。そして光の量を損なわないような木製のルーバーを屋根形状に合わせて設けました。脱衣室も高窓からの自然光を取り入れ、木製ルーバー越しに高さが感じ取れる、入浴前後の気分転換ができる空間としました。

 居室

居室にも勾配天井・間接照明を取り入れました。給排水工事がしやすいように、トイレ・洗面は外壁側に設けました。壁面には付鴨居を設けハンガー等をかけられるようにし、マグネットで写真等を掲示できるステンレス板を設けています。

 

多目的室

廊下もゆとりを持って計画されていたので、分割をすることで従来型のB・C棟から改修された浴室や多目的室への直接のアプローチが可能となりました。多目的室では、アプローチの斜めの壁が変形船底天井と共に空間に変化を与えています。

仕上げ材の多くはコストを抑えたものとしているが、ポイントとなるところに木質系の材料や色彩、間接照明を使うことで温かみのある空間としました。

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