北千束の家2_奥の家(二世帯住宅) 東京都大田区 吹き抜けで光が降り注ぐ木造3階建て二世帯住宅

上下に積み重ねた二世帯住宅

建蔽率と容積率の制限内ギリギリでの計画

ご姉妹それぞれのご夫婦とお母様の為に、隣接した敷地に同時に設計監理をした、二軒屋のうちの一つ。とても仲の良い３家族でした。この家はお姉様のご家族とお母様がともに暮らす二世帯住宅です。敷地の形状は複雑な七角形でした。必要な面積を確保するためには、建蔽率と容積率の制限ギリギリで計画する必要があったため、建物も敷地の形をオフセットしたような七角形の平面形となりました。また北側斜線が厳しく、１階を地面より低くしたり、高さ的にも制約がある計画でした。

共用の玄関に設けられた螺旋階段

玄関は共用となっています。１階はお母様世帯、２・３階はお姉様世帯が使います。玄関は吹き抜けで二階のリビングと繋がり、その中に２階に上がるための螺旋階段が設けられています。

ワンルーム空間の１階親世帯

玄関から二段おりて、１階のお母様の部屋に入ります。水廻り以外はワンルーム空間で考えられており、寝室は引き違い扉で、LDKと仕切ることもできるように考えられています。南側が一部高天井となっており、そこに設けられた高窓から光を取り込みます。

スキップフロアーを利用して取り込む南の光

２階のお姉様世帯のLDK。右側扉先の天井が低い部屋は倉庫となっていますが、一部のスペースははお母様の部屋の高天井として使われています。この上のスペースは２階と３階をつなぐ中間階で、３階天井までの吹き抜け空間となっており、ここに設けられた南向きの窓から光を取り込みます。

立体的なワンルーム空間

この一層半の吹き抜けスペースは、設計時にお施主さんから、フリースペースと名付けられた空間で、用途がはっきりと決められていないスペースでした。今では皆がゲームをしたり、本を読んだりする自由な空間として使われているようです。
３階の寝室は引き戸を明け放つことができます。LDKからフリースペース、そして寝室までが繋がっていく、動きのある立体的なワンルーム空間がここでは作られています。