vol.27 スキップフロア1
階をずらし中間階などを設けた場合、ずらした床のことをスキップフロアと呼ぶことがあります。上下階のつながりが良くなることから様々な効果が生まれます。
例えば狭小住宅でワンフロアで充分な面積が取れない時に、ずれた階が繋がって見えることで、視覚的な広がりを得ることができます。
2階建てのこの住宅には4つのレベルの床があります。1層半の高さの玄関ホールと2階のリビング2階上部のライブラリー、それぞれ性格が異なる家族が集まる場所があるのですが、建具を解放するとそれらが全て繋がります。
2階の和室とリビングのレベルからの眺め。下方には玄関ホールが上方にはライブラリーが見えます。2階から2階上部のライブラリーそしてその上のロフトへば螺旋階段の廻り段を使ってアプローチしていきます。
ライブラリーから。見下ろした位置にLDK、左手螺旋階段の終着点はロフトです。
リビングとダイニングの間に少し段差をつけると、同じ階にありながらも雰囲気が異なる二つのスペースが生まれます。北千束の家1では、厳しい北側斜線制限の中で様々なスペースの天井高さを確保する検討をする中でこのレベル差を作ることにしました。
代々木の家でも、北千束の家1と同じようなレベル差をリビングとダイニングの間に設けています。
成田の二世帯住宅では、少し上がったリビングの床下に、空調機器が入っています。右手の階段の踊り場レベルには寝室。寝室の下の見えない下階は一番レベルが低い位置にある玄関です。